「LINE公式アカウントは無料で始められると聞いたけれど、どこまで無料で使えるのか分からない」——これは中小企業の経営者やマーケティング担当者から最も多くいただく質問のひとつです。
結論から言えば、LINE公式アカウントはアカウント開設も、リッチメニューもクーポンもチャットも、すべて無料で使えます。有料になるのは「メッセージの配信通数」だけです。
この記事では、LINE公式アカウントの料金体系でつまずきやすいポイントを5つのQ&A形式で整理し、無料プランで運用できる条件、有料プランに切り替えるべきタイミング、そして配信コストを抑える実践テクニックまでを解説します。読み終えたときには、自社が今どのプランを選ぶべきかが明確になっているはずです。
この記事の目次
LINE公式アカウントの料金で多くの人がつまずく理由
LINE公式アカウントの料金体系は、他のマーケティングツールと比べてもかなりシンプルです。それでも混乱が起きるのは、料金の考え方が「機能課金」ではなく「配信量課金」だからです。
「機能が制限される」という誤解が根強い
多くのツールは無料プランで機能を絞り、有料プランで解放するという設計をとっています。そのためLINE公式アカウントも同じだと思い込み、「無料だとリッチメニューが作れないのでは」「クーポンは有料機能では」と考えてしまう方が非常に多いのです。
実際には逆です。LINE公式アカウントは、無料プランでもリッチメニュー・あいさつメッセージ・応答メッセージ・クーポン・ショップカード・チャット・分析画面のすべてが使えます。プランによって変わるのは、月に何通のメッセージを配信できるかという1点だけです。
📌 ポイント
LINE公式アカウントの料金は「使える機能の差」ではなく「送れるメッセージ通数の差」。機能面では無料プランと最上位プランに違いはありません。
「通数」の数え方が直感と違う
もうひとつのつまずきポイントが、配信通数のカウント方法です。多くの方は「1回配信したら1通」と考えますが、実際は配信人数 × 吹き出し数でカウントされます。
たとえば友だち100人に対して、テキスト・画像・リッチメッセージの3つの吹き出しをまとめて送った場合、消費されるのは300通です。1回の配信のつもりが、無料枠の大部分を一気に使い切ってしまうことになります。
💰 計算例
友だち100人 × 吹き出し3通 = 300通
たった1回の配信で無料枠(月200通)を超過します
コストが読めないまま運用を始めてしまう
この2つの誤解が重なると、「無料で始めたはずが、いきなり配信できなくなった」という事態が起きます。とくに友だち数が数百人規模まで伸びた段階で、想定していなかったコストに直面するケースが目立ちます。
❌ よくある失敗
友だちを集めることだけに注力し、配信設計を後回しにする。結果として月間の配信通数が読めず、キャンペーン直前に配信上限へ到達して機会損失につながります。
逆に言えば、通数の仕組みさえ理解しておけば、コストは事前にほぼ正確に予測できます。次の章で、具体的な疑問に順番に答えていきます。
Q&A|LINE公式アカウントの料金に関する5つの疑問
ここからは、実際に相談を受ける頻度が高い5つの疑問に、順を追ってお答えします。
Q 1LINE公式アカウントは本当に無料で使えますか?
はい、無料で使えます。アカウントの開設・維持に費用はかからず、友だちを何人集めても月額料金は発生しません。
無料プラン(コミュニケーションプラン)で利用できる範囲は非常に広く、あいさつメッセージ、自動応答、リッチメニュー、クーポン、ショップカード、1対1のチャット、そして友だち数や配信結果を確認できる分析画面まで、すべて含まれます。VOOM投稿への配信も無料枠を消費しません。
唯一の制限が、無料で送れるメッセージが月200通までという点です。この200通を超えると、その月はそれ以上メッセージを配信できなくなります。無料プランには追加メッセージの購入という選択肢がないためです。
📌 ポイント
友だち200人に月1回・吹き出し1つを送るのが、無料プランで運用できるおおよその上限ラインです。
Q 2料金プランは何種類あり、それぞれいくらですか?
プランは3種類です。無料のコミュニケーションプランに加え、ライトプランとスタンダードプランという2つの有料プランが用意されています。
それぞれの違いを整理すると、次のようになります。金額はいずれも税別表記です。
📊 比較データ
| プラン | 月額 | 無料通数 | 追加通数 |
|---|---|---|---|
| コミュニケーション | 0円 | 200通 | 購入不可 |
| ライト | 5,000円 | 5,000通 | 5円/通 |
| スタンダード | 15,000円 | 30,000通 | 〜3円/通 |
注目すべきは、ライトプランは1通あたり1円、スタンダードプランは1通あたり0.5円という単価差です。配信量が増えるほど、上位プランのほうが1通あたりのコストは下がります。
⚠️ 注意
料金体系は改定されることがあります。契約前には必ずLINEヤフー社の公式案内で最新のプラン内容と金額をご確認ください。
Q 3通数はどうやってカウントされますか?
「配信した友だちの人数 × 送った吹き出しの数」でカウントされます。ここを誤解すると予算が大きく狂います。
たとえば友だち500人に、テキスト1つと画像1つの計2吹き出しを送った場合、消費されるのは1,000通です。同じ内容を月2回配信すれば2,000通になります。友だち500人・月2回・2吹き出しの運用で、月間2,000通が必要という計算になります。
一方で、通数を消費しない配信手段もあります。友だちからのメッセージに自動で返す応答メッセージ、1対1のチャットでの返信、リッチメニューの表示、VOOMへの投稿は、いずれも無料枠を消費しません。
あいさつメッセージも通数にカウントされないため、友だち追加直後の情報提供は実質無料で行えます。この仕組みを理解しているかどうかで、同じ友だち数でも月額コストは大きく変わってきます。
Q 4友だちが増えたら自動的に課金されますか?
いいえ、友だち数そのものには課金されません。何人友だちが増えても、配信しなければ費用は0円のままです。
ここは重要な誤解ポイントです。LINE公式アカウントは友だち数課金ではなく配信量課金であるため、友だちが1万人いても、その月に一斉配信を行わなければ月額は無料のままです。
ただし現実には、友だちが増えるほど1回の配信で消費する通数も増えます。友だち1,000人に1吹き出しを送れば、それだけで1,000通です。無料枠の200通では、そもそも全員に届けることができません。
💡 ポイント
課金されるのは「友だちの数」ではなく「届けたい相手の数 × 送る吹き出しの数」。誰に何を送るかを設計すれば、コストはコントロールできます。
Q 5プランの変更やダウングレードはいつでもできますか?
管理画面からいつでも変更できます。上位プランへの変更は当月から、下位プランへの変更は原則として翌月からの適用です。
繁忙期だけスタンダードプランにして、閑散期はライトプランに戻すといった運用も可能です。年間を通じて配信量に波がある業種——たとえば飲食店の歳末や、スクールの入会シーズンなど——では、この柔軟性がコスト最適化に直結します。
注意点として、有料プランを解約して無料プランに戻した場合も、これまで蓄積した友だち・タグ・配信履歴は消えません。アカウント自体を削除しない限りデータは維持されるため、試験的に有料プランを使ってみるハードルは低いと言えます。
⚠️ 注意
下位プランへの変更が翌月適用となるため、「今月から安くしたい」と思っても当月分は元のプラン料金が発生します。プラン変更は前月のうちに判断しておきましょう。
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さらに深掘り|配信通数を減らして無料枠に収める実践テクニック
料金の仕組みが分かったところで、実務で効いてくるのが「同じ成果をより少ない通数で出す」工夫です。ここでは費用対効果を高める3つの手法を紹介します。
吹き出しをまとめて1通に集約する
もっとも即効性があるのが、吹き出し数の削減です。テキスト・画像・リンクを別々の吹き出しで送っていると、それだけで通数は3倍になります。
これを1枚のリッチメッセージ(画像とリンクを一体化した吹き出し)にまとめれば、消費通数は3分の1に圧縮できます。友だち1,000人に月2回配信する場合、3吹き出しなら6,000通、1吹き出しなら2,000通と、月間で4,000通の差が生まれます。
💰 計算例
6,000通 → 2,000通に圧縮 = 月10,000円の削減
ライトプラン超過分5円/通で試算した場合の効果
セグメント配信で「届ける相手」を絞る
全員に同じ内容を送る一斉配信は、通数の面でも反応率の面でも効率が悪い方法です。属性やタグで対象を絞り込むセグメント配信に切り替えると、通数を減らしながら反応率を上げられます。
たとえば友だち2,000人のうち、直近3か月で来店のある500人にだけ再来店クーポンを送る。これだけで消費通数は4分の1になり、なおかつ関心の薄い層への配信が減るためブロック率の抑制にもつながります。
LINE公式アカウントの標準機能でも、性別・年齢・地域・友だち期間といった属性での絞り込みが可能です。より細かいタグ管理や行動履歴に基づく配信を行いたい場合は、Lステップなどの拡張ツールの併用が選択肢になります。
あいさつメッセージと応答メッセージを主戦力にする
通数を消費しない機能を最大限使うという発想も重要です。とくに効果が高いのが、友だち追加直後に自動送信されるあいさつメッセージです。
友だち追加直後は関心がもっとも高いタイミングであり、ここに初回クーポンやサービス紹介、予約導線を仕込んでおけば、追加の配信コストをかけずに成果を出せます。応答メッセージにキーワード返信を設定しておけば、営業時間や料金の問い合わせにも無料で自動対応できます。
📱 ポイント
あいさつメッセージ・応答メッセージ・リッチメニュー・チャット返信は、いずれも通数を消費しません。この4つを整備するだけで、無料プランのまま成果を出せる余地は大きく広がります。
有料プランに切り替えるべきタイミングの判断基準
では、どの時点で有料プランに移行すべきなのでしょうか。判断は「感覚」ではなく、通数と費用対効果の2軸で行います。
月間200通を超えたらライトプランを検討する
無料プランには追加メッセージの購入という逃げ道がありません。月200通に達した時点で、その月は一斉配信が一切できなくなります。
したがって友だち数が200人を超え、月1回以上の一斉配信を行いたいのであれば、実質的にライトプランが必須です。月5,000円という金額は、チラシ1回分の印刷費よりも安いケースがほとんどで、投資判断としては難しくありません。
月7,000通を超えたらスタンダードプランが安くなる
ライトプランは5,000通を超えると1通5円の従量課金が発生します。この単価が効いてくるため、配信量が増えるとスタンダードプランのほうが割安になる逆転点が存在します。
計算すると、月7,000通でライトプランとスタンダードプランの料金が15,000円で並びます。これを超える配信を行うなら、スタンダードプランに切り替えたほうが確実に安くなります。
💰 計算例
ライト7,000通:5,000円+2,000通×5円 = 15,000円
スタンダードプランは同額の15,000円で30,000通まで配信できます
費用ではなく売上インパクトで判断する
そもそもの話として、プラン料金の絶対額よりも、その配信がいくらの売上を生むかで判断すべきです。客単価5,000円の店舗であれば、月額5,000円のライトプランは1人の来店で回収できる計算になります。
実際、配信1回あたりの来店数やCVRを計測しておけば、プラン料金に対する回収率は明確に見えてきます。配信コストが売上の1〜3%に収まっているなら、投資として健全な水準と考えて差し支えありません。
❌ よくある失敗
「月5,000円がもったいない」と無料プランに留まり続け、月200通の枠内でしか配信できず、集めた友だちを活かせないまま放置してしまう。友だち獲得にかけたコストのほうが、はるかに大きな損失になっています。
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まとめ
LINE公式アカウントは、アカウント開設から主要機能の利用まで無料で始められるツールです。有料になるのはメッセージの配信通数だけであり、機能面での制限はありません。
押さえておくべきポイントを整理します。
- 無料プラン(コミュニケーションプラン)は月200通まで。追加購入はできない
- 通数は「配信人数 × 吹き出し数」でカウントされる
- 友だち数そのものには課金されない。配信しなければ費用は0円
- 友だち200人を超えて月1回配信するなら、実質ライトプランが必要
- 月7,000通を超えたらスタンダードプランのほうが安くなる
- あいさつメッセージ・応答メッセージ・リッチメニューは通数を消費しない
大切なのは、プラン料金の安さを追うことではなく、限られた通数でどれだけ成果を出すかという設計です。吹き出しの集約とセグメント配信、そして通数を消費しない機能の活用。この3つを押さえるだけで、同じ予算でも成果は大きく変わります。
WEB FLEEKは、Lステップ認定代理店として中小企業のLINE公式アカウント構築・運用を支援しています。プラン選定から配信シナリオの設計、リッチメニューの制作まで、成果につながる仕組みづくりをワンストップでお手伝いします。自社に最適なプランや運用体制について、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. LINE公式アカウントの無料プランで送れるメッセージは月何通ですか?
無料のコミュニケーションプランでは月200通まで配信できます。通数は「配信人数 × 吹き出し数」でカウントされ、200通を超えるとその月は追加購入ができないため、一斉配信を行えなくなります。
Q. 無料プランでもリッチメニューやクーポンは使えますか?
使えます。リッチメニュー、あいさつメッセージ、応答メッセージ、クーポン、ショップカード、チャット、分析画面はすべて無料プランで利用可能です。プランによって差が出るのは配信できるメッセージ通数のみです。
Q. 友だちが増えると月額料金は上がりますか?
友だち数そのものに課金されることはありません。友だちが何人いても、一斉配信を行わなければ費用は発生しません。ただし友だちが増えるほど1回の配信で消費する通数も増えるため、実質的にプラン変更が必要になります。
Q. ライトプランとスタンダードプランはどちらを選ぶべきですか?
月間の配信通数が7,000通を超えるならスタンダードプランが割安です。ライトプランは5,000通を超えると1通5円の従量課金が発生し、7,000通の時点で両プランの料金が15,000円で並びます。
Q. 有料プランから無料プランに戻すとデータは消えますか?
消えません。友だちリスト、タグ、配信履歴などのデータはアカウントを削除しない限り維持されます。なお下位プランへの変更は翌月からの適用となるため、切り替えは前月のうちに判断しておくことをおすすめします。
この記事の監修者
歌川 大介 うたがわ だいすけ
株式会社WEB FLEEK 代表取締役
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中小企業のデジタルマーケティングを設計から実行までワンストップで支援。広告運用・LINE構築・LP制作・動画制作を横断し、「売れる仕組み」をいちからつくることを得意とする。